一日のなかでも、家族や大切な人と心を通わせるひととき——それが、ダイニングでの食事時間です。
けれど、空間にどこか落ち着かなさを感じたり、居心地が整っていないと、せっかくの時間もどこか味気ないものに。
暮らしの中心にあるダイニングを、もっと心地よく、もっと楽しく。
今回は、食事の時間が楽しみになるようなダイニング空間づくりのヒントをお届けします。
ダイニングの「居心地」は椅子で決まる
長く座る場所だからこそ、椅子選びは見た目以上に“体感”が大切。
食事の後もゆっくり会話が続く、そんな心地よさのある椅子が、空間の豊かさを底上げしてくれます。
▼フォルムの美しさと座り心地の両立

椅子は、空間に数脚並ぶことで“面”を構成する存在。だからこそ、フォルムの美しさが際立ちます。
でも本当に大切なのは、座ったときに「ふう」と深呼吸したくなるような安心感。
大切なことは、実際に座って日常での食事シーンを想像すること。デザインや座り心地が、あなたの暮らしにぴったりと寄り添うかどうかを確かめましょう。

▼肘付きか、肘なしタイプか。シーンで選ぶという視点

ダイニングチェアを選ぶ際、意外と迷うのが「肘付き」か「肘なし」かという点。
肘付きは、座った時の安定感やくつろぎ感が高く、長時間の団らんにぴったり。反対に、肘なしは出入りがしやすく、限られた空間でも使いやすいという利点があります。
家族のライフスタイルに合った一脚を選ぶことが、日々の快適さにつながります。
同じデザインでも「肘付き」か「肘なし」か選べるチェアは多くあります。家族それぞれが好むタイプを選んで、組み合わせるのもおすすめです。
テーブルは「サイズ感」と「素材感」で印象が変わる
空間の中心に置かれるダイニングテーブルは、視覚的なボリュームが大きく、空間全体の印象を左右します。
サイズと素材——この2つを丁寧に選ぶことで、毎日の食卓が特別な舞台になります。
▼空間に余白を残す、サイズ選びの妙

テーブルを選ぶとき、つい人数や天板の形ばかりに目が行きがち。
でも実は、「人が椅子を引いて立ち上がる」その動作に必要なスペースが確保されているかどうかが、居心地の決め手になります。
空間に対して少しゆとりのあるサイズを選ぶと、視覚的にも“抜け”が生まれ、部屋全体が軽やかに感じられます。
サイズ設定を豊富にもつテーブルだと、よりお部屋にぴったりのサイズが見つかるかもしれません。サイズ表に載っていないサイズも、特別に製造することが可能な場合があります。「デザインは気に入ったけど、求めるサイズが無い…」そんな場合は、一度問い合わせてみましょう。
▼無垢材のぬくもりが食卓に与える影響

ダイニングテーブルの天板に無垢材を選ぶと、空間に自然の呼吸が生まれます。
季節によって表情を変える木の質感は、料理を引き立て、食事の時間そのものを心豊かに演出してくれます。
木の種類によって、表情や風合いが異なります。お気に入りの表情を持つ樹種や、インテリアにぴったりの樹種を探してみましょう。
照明と家具でつくる、心をほどくダイニング
コーディネートの最後に考えたいのが、照明のあり方と家具の“見せ方”。
どこに何を置くか、どんな光がふりそそぐか。
それだけで空間の表情は、劇的に変わっていきます。
▼ペンダントライトで“囲む光”を演出する

照明の位置やデザインが変わるだけで、テーブルを囲む空間の雰囲気がまったく違って見えるもの。
ダイニングの中心にペンダントライトを配置すると、やわらかく食卓を照らす「囲む光」が生まれ、会話も自然とあたたかくなります。
照明は、単なる明るさではなく、感情を包む“温度”を持っているのです。
これからダイニング空間を作る方だけでなく、既存のダイニング空間の雰囲気を変えたい方や、温かみや高級感を足したい方にもおすすめです。
▼ローテーブルやキャビネットで空間に奥行きを

ダイニングにサイドテーブルやキャビネットなどを添えることで、空間に「余白」と「重なり」が生まれます。
お気に入りの食器を飾ったり、季節の草花をしつらえる棚があるだけで、部屋にやさしいリズムが流れはじめます。
「ダイニング空間がどこかシンプルで物足りない…」
「インテリアにこだわったお部屋に見せたい」
そんな方におすすめです。

ダイニングは、食事をするためだけの場所ではありません。
そこに座る人がいて、会話が交わされ、時に静けさが満ちる——そんな日々の積み重ねが、空間を育てていきます。
お気に入りの椅子や、手ざわりのよいテーブル、心がほどける照明。
小さな選択が、暮らしを心地よく変えてくれるはずです。
今日の食卓が、少し楽しみになるようなヒントになれば嬉しく思います。
▽オンラインストアを見る